吃音があることは”劣等性”ではない
吃音症であるがゆえに、
言いたいことがしっかり言えない…
伝えたいことも、満足に相手に伝えることが出来ない…
あなたは、
「他の人が当たり前のようにしていることが、なぜ自分にはできないのか?」
と、これまで幾度となく自分を責め、
周りの人と比べて、
”劣等感”を強く感じながら生きてきたのではないでしょうか?
しかし、本当のところ、吃音症は”劣等性”ではありません。
なぜ言いたいことが言えないのか?
それは、何となくあなた自身も理解されていると思うのですが、
あなたが相手の存在を人一倍受け止めるからです。
相手と対面した時に、圧迫感と不快感を感じて、”のどに鍵がかかった”ようになるのはそういうことなのです。
非吃音者の全員が相手を軽く見ているわけではありませんが、
少なくともあなた以上に、相手を真摯に受け止めている人はほとんどいないでしょう。
つまり、
あなたには「人一倍相手を思いやり、受け止める資質」が備わっているのです。
その受け止める量があなたの「キャパシティを超えてしまっている」ことが、
あなたを悩ませる吃音症の要因なのです。
吃音症の悩みを軽減させていくためには、
相手の存在を受け止め過ぎない練習をしていくことと、
自分という存在に自信を持っていくことが重要になってくるのですが、
それは、今回は置いておきます。
今回の主題に沿って述べていきますと、
「話すとどもる」
という現象のみに着目してしまうために、劣等感を感じてしまうということになります。
もし、あなたが
「話すことに重きを置いた仕事にどうしても就きたい…!」、
「話すことで活躍したい…!」
と思っておられるのでしたら、
”吃音を頑張って克服する”という険しい道をたどるよりないのですが、
そういう目標がないのでしたら、
「あなたの資質・才能が生かせる仕事を見つけ、こなしていく」という道の方が、
私はあなたにとって生きやすいのではないかと強く思います。
私は、後者の道を選び、
「自分に過度な期待・負担をかける」ことをしなくなってから、
とても生きやすくなり、自分らしく生きれるようになりました。
自分の資質・才能が生かせる仕事をやる上で、あなたの劣等感が徐々に薄れていくでしょう。
あなただからこそ活躍できる仕事が 必ずあります。
「話すとどもる」という状況の中で、
劣等感を減らしていくということは、中々一筋縄ではいきませんが、
なるべく”現象”に目を向けずに、
「自分に備わっている資質・才能がちょっと空回りしているんだな」
という程度に、自分をなるべく責めないようにしていくと良いです。
だってそれは、決して”劣等性”ではないのですから。
自分の内に秘めた”類まれな資質・才能”を信じて、
強く生きていきましょう。