吃音症を抱えている人がラクに生きるヒント

吃音症と”共生”し、吃音の悩みを乗り越えていくためのブログ

想いを正直に伝えることを恐れない

吃音症である私たちは、自分の気持ちを伝えることが苦手です。

ちょっとした気がかりなこと、心の中にモヤモヤすることがあっても、それを心の内にしまい込みがちです。

 

吃音症であるため、話すために結構なエネルギーを使うので、

どもって疲れた挙句、恥をかくくらいなら、

黙って我慢した方がましだという考え方をしがちです。

 

 

しかし、自分の吃音症と上手に向き合っていくうえで、

自分の気持ちを抑え込んで我慢することは、おススメできません。

 

それは、「吃音があるから言えない」

と、言えない理由を「吃音」にしてしまうと、

自分ではどうにもできない”コントロール不可能”な問題となってしまい、

とても苦しい思いをし続けなければなりません。

 

多くの吃音の方はこの自ら作り上げてしまった悪循環に苛まれてしまっています。

 

しかし、吃音に悩まされている今この現実の中で、それ以外に一体何ができるのでしょう。

 

 

私たちができることは、

吃音を受け入れた上で、問題をコントロール下に置く

という考え方を持つことです。

 

心にモヤモヤがある。言いたいことがある。

でも、言えない。

 

ここまでは、変えることが出来ません。

 

 

しかし、問題なのは、「なぜ言えないのか?」

ここをはっきりさせておくことです。

 

これは、「自分に自信がないから」とか「臆病だから」などという自分を責めることを考えるのではなく、客観的な分析です。

 

実際に文字に起こしたことはないかもしれませんが、

言えない理由は、意外とハッキリしています。

 

 

・どもることで相手に嫌われるのが怖いから

・正直に伝えれたとして、相手を不機嫌にさせるのが怖いから。

これは総じて、

1、話す勇気が持てていない。

と言えるでしょう。

 

そして、もう一つ。

2、話す体制が整っていないから。です。

(詳しくは、別記事でお話しします。1がメインです。)

 

 

1の問題を解決するためには、

・話す相手は批判的なのかどうかを知っておくこと。

・人間は不完全な生き物だと知っておくこと。

・話すかどうかは「私の意志で決められる」ことを知っておくこと。

 

この3つを知っておくことが大切だと私は思います。

 

まずは、話す相手がどういう人なのかあらかじめ予想しておくことが大切です。

真剣に伝えれば、予想よりも上手くいくことが多いのですが、

それでも、批判的な人であれば私のことを受け入れてくれるかどうかは分からないでしょう。

 

相手が批判的な人の場合は、「本当に伝えることが得策か」どうかをあらかじめよく考えておくと良いでしょう。

(但し、悩んでも答えは出ないので、悩むくらいなら話した方がいいかもしれません)

我慢していることがあれば、波並を立てず、しかし想いはしっかりと伝えるべきです。

 

効果があるかは分かりませんが、相手の行動はあなたにはコントロールできません。

自分のできる限界を知ったうえで、できることはやっておきましょう。

 

 

次に、人間である自分と相手は、どちらも不完全であるということを認めておくことです。

 

自分は不完全であるということ。

どもってしまうことはさることながら、

想いを上手く言葉にできないかもしれません。

 

相手も、同じように不完全であるということ。

しっかりと伝えても、伝わりきらないかもしれないし、

理解されないかもしれません。

 

相手を介す以上、100%理解されるとは限らない。

という心積もりでいましょう。

 

 

そして、最後に、

話すかどうかは「私の意志で決められる」ということです。

 

話す義務はないけれど、私の意志でその”必要性”を感じたから、

”自発的”に話しに行く。

という思いで、いることがとても重要です。

 

 

 

なぜとても重要なのか?

 

ここに来て、最初の話と繋がってきます。

 

私の意志で、自発的に話しに行く

 

という思考~行動パターンに置いて、

話すということは、もはやあなたの”コントロール内”ですよね?

 

 

話したいから話す。

話したくないから話さない。

 

 

そこでは、吃音なんて蚊帳の外です。

「想いを伝える」という行動プロセスで、

”どもるかどもらないか”なんて大した問題ではないのです。

 

 

吃音に縛られずに、

誰かに伝えたい想いがあるのでしたら、

我慢せず、自分の意志で動きましょう。

 

 

勇気を出して伝えることは、中々大変ですが、

きっとそれは、あなたにとって大きな価値となるでしょう。