吃音症を抱えている人がラクに生きるヒント

吃音症と”共生”し、吃音の悩みを乗り越えていくためのブログ

話す”義務”はあなたにはない

社会を生きる上で、

「話す」ことでコミュニケーションをとることは、

非常に有用な手段です。

 

 

非吃音者にとっては、話すことは直ぐにできるので、

相手により早く、正確な情報を伝えることができるからです。

 

人間として生まれてきたからには、誰かとは関わって生きていく必要がありますから、

話さずに生きるということはとても困難です。

 

 

ですから、

吃音者は、「人一倍「話す」ことは必要不可欠であり、大切なことである」

ということを理解しています。

 

 

理解しているからこそ、

 

大切なことが自分には上手く出来ない、

少し話すだけで疲れてしまう、

 

そんな自分を責めてしまうという悪循環に陥っているのです。

 

 

 

でも別に、吃音者は話せないのではありません。

独り言はスラスラ言えますし、歌だって上手に歌えます。

 

 

話す”義務感”や、”強制感”に押しつぶされているから、

症状が悪化しているのです。

 

 

社会に生きる上で、「話す」ことを強要されることはたくさんあります。

 

かかってきた電話や、

初めての場での自己紹介、

順番が回ってきた挨拶やスピーチなど、

 

こんな場面を控えて、

あなたも、恐怖や予期不安を感じたことが何度もあるでしょう。

 

 

 

しかし、それでも決して

”絶対に話さなければいけない”ということは無かったはずです。

 

 

電話なら出ないことも可能ですし、

学校や職場だって休めば回避できるはずです。

 

それが良いか悪いかという話ではなく、

「可能である」いうことをあなたには知っておいてもらいたいです。

 

 

つまり、話すという行為の「全て」は、義務でも強制でもなく、

あなたが”主体的”に行うことであるということです。

 

 

話さなければいけないから…

周りに流されて、

「話したくないけど、もうしょうがないから話すしかない…」

という気持ちで話すのではなく、

 

 

あなたの意志で「頑張って話してみる…!」

という気持ちで「話す」行為をする。

 

そして、どうしても無理なら、「話す自分」を強制・強要せず、

自己肯定の気持ちを持って、”回避”する方法を選ぶ。

 

 

ということが、

 

吃音と向き合い、乗り越えていく上では非常に重要です。

 

 

これが簡単ではないということは私も理解しています。

 

 

しかし、シビアな現実問題として、

あなたが前に進むためには、”避けては通れない道”だということを

ハッキリと申しておきます。

 

 

あなたの現状を乗り越えていくためにも、

やはり「周りの力を借りる」こと。

そして、「自分が話しやすい環境」を作る努力をすることが大切になってきます。

 

 

 

あなたは一人ではありませんから。

 

 

 

助けてくれる周りの人達と”一緒”に吃音を乗り越えていくという気持ちで今を向き合っていけば、遠からずその努力が報われる時が必ず来ます。

 

 

主体的に、あなたの意志で言葉を紡ぐ

 

 

 

周りや世間の環境に流されず、

吃音者である自分に「誇り」をもって堂々と生きていくのです。