吃音症を抱えている人がラクに生きるヒント

吃音症と”共生”し、吃音の悩みを乗り越えていくためのブログ

過去は存在しない

吃音者であれば、

どもって上手く話せずに、苦い思いをしたり、恥をかいたり、

 

強いショックは”トラウマ”として、

あなたの心に深い傷として刻まれていることでしょう。

 

 

 

私にも、ずっと忘れることが出来ない、

「学生時代に、大勢の前で盛大にどもって笑われた」記憶があります。

 

 

トラウマとしての記憶は、もしかすると、

この先一生忘れることが出来ないものかもしれません。

 

 

 

ですが、考えてもらいたいことがあります。

 

 

それは、

過去は”存在しない”ということです。

 

 

過去にどもった記憶、トラウマの記憶

それを忘れることは簡単ではないでしょう。

 

 

しかし、その記憶は「終わった」ことであり、存在しません。

記憶は、単なる記憶でしかないのです。

 

 

それに、吃音者の視点からは中々見えずらいことですが、

 

 

非吃音者は、過去にあなたがどもったことを

全くといっていいほど覚えていません。

 

 

正確には、覚えている人はいるかもしれませんが、

 

どもりに対しての「関心」がないのです。

(決して思いやりがないわけではなく、”分からないから”なのです)

 

「そういえば、この人話すの苦手だったんだな」くらいなのです。

 

 

 

どもったことに対して、指摘したり、笑ったりする

”浅はかな人”もいますが、

 

 

その人であっても、どもった”現象”に対して思わずアクションしているだけで、

特に深い意味はないのです。

 

 

そういう人ほど、あなたがどもったことすら忘れているものです。

 

 

 

あなたが、過去にどもって恥をかいた相手であっても、

恐れる必要はありません。

 

 

吃音は、話す相手が「どもりに対して受け入れてくれなさそうな人」の場合は

症状が悪化することが多いので、

 

またどもってしまうかもしれませんが、

そのことを恐れる必要はないということです。

 

 

「相手は、ほとんど自分のどもりを覚えていない。

指摘したり笑ってきたりしても、別にどもりに関心はないんだ」

 

 

繰り返し会話を重ねる必要のある相手に対しては、

 

毎度このような心持ちで、話をする習慣をつけていくと、

悩みは軽減されるはずです。

 

 

 

自分自身に対しても、過去のことで”卑下”する必要は全くありません。

 

 

 

・過去に大事なところでどもった…

・上手く相手に伝えられなかったから呆れられた…

 

だから自分に自信が持てない。

今後上手くやっていける自信がない。

 

 

 

その気持ちは痛いほど分かりますが、

過去のことを考えたところで今は変わりません。

 

 

人間は、今を精一杯生きることでも大変なのに、

過去まで背負っていたら、今を生きることがとても辛くなるのは当たり前です。

 

 

 

過去は存在しない

 

 

 

中々割り切れる話ではなく、

「分かったところでどうしろと」という所もあるでしょう。

 

 

ですが、この考えは

あなたが、吃音の悩みから解放されるために、”とても大切な”考え方である

 

ということだけは覚えておいてくださればと思います。

 

 

 

あなたの自室や、常に携帯しているスマホカバーなどに、

この言葉を紙に書いて、見える場所に貼って(挟んで)おくと良いかもしれません。

 

 

とにかく「”今”を真剣に生きること」が吃音者にとっては特に大切です。

 

 

過去に飲み込まれないように、今を強く生きましょう。

 

 

 

未来は「未来のあなた」が、きっと何とかしてくれるのですから。